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2013年04月30日

奥貫智策17

『対勢碁鏡』 〈文化6年4月18日、於尾州 名護屋〉

先番 奥貫 智策
    山本源右衛門

227手 黒勝










智策−源吉戦の第7局です。
黒15はどうでしたか。この布石は黒失敗でしょう。
白はゆっくり打っても十分と思われますが、白44以下は源吉らしい厳しさです。
白70以下が意表の逆モーション。黒困ったと思います。
ともかく左下の白を先に攻めてみたものの、白84・86が当然ながらうまいシノギです。
白102が打ちすぎでしょう。ここまでしなくてもいいのに。
上辺を荒らしながらシノいでは形勢混沌です。
黒149・151がすごい反撃。黒163も厳しい目取りで、一気に形勢逆転です。
黒は白の一瞬の打ちすぎをとらえて、難局を物にしました。

本局で智策の4勝2敗1ジゴとなって打ち込み間近かと思いきや、この後源吉も3連勝して結局打ち分けとなりました。
源吉は面白い碁を打ちますね。いずれ源吉特集もやりましょう。
posted by 時代 at 21:15| Comment(0) | 奥貫智策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月29日

奥貫智策16

『対勢碁鏡』 〈文化6年3月20日〉

    奥貫 智策
先番 山本源右衛門

242手 持碁










山本源右衛門(源吉、道佐)は五段。
浜松在住で、立ち寄った多くの棋士との対局が残されています。
『対勢碁鏡』には智策−源吉戦が11局掲載されており、互先で5勝5敗1ジゴとまったくの互角です。
20歳以上も離れた本因坊家のホープに対してこの成績は、源吉の実力を示しています。
智策1勝2敗で迎えた本局は、負けたら打ち込まれる可能性があり、智策背水の1局です。

一間バサミに白22の大斜は斬新です。黒23から、見たことのない戦いになりました。
白42が意表の一着。白46・48とデギって白54がサバキの手筋です。
下辺は難しい戦いですが、白84〜86で下辺を捨てました。
黒97以下を思うと、白96は他の囲い方がよかったかもしれません。
左辺が荒れては、黒優勢は疑いありません。
黒145はすごい頑張りですが、やり過ぎだったかもしれません。
白194で数目取り、上辺のコウも頑張り抜いて、白怒濤の追い込みでついにジゴに持ち込みました。

黒は確実に勝つ方法はいくらもあったでしょう。番勝負の流れが変わる大きな一局でした。
posted by 時代 at 21:28| Comment(2) | 奥貫智策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月28日

奥貫智策15

『名世碁鑑』 〈文化8年6月15日〉

    奥貫 智策
先番 水谷 琢順

164手 持碁










水谷琢順は、本因坊家の外家である水谷家の2代目。
当時五段で、琢順の先先先と思われます。
琢順は元丈や丈和との碁がかなり残されていますが、力碁で斬新な打ち方が多く、並べていて面白い棋士の一人です。

白14・16は、現代では白16の大ゲイマに打つのが定型とされていると思いますが、それだとツケられて戦いになる可能性があります。実は白14のケイマが正しいでしょうか。
白18一本で白20ハネコミは面白い趣向。
黒37では右辺に打ちたいところですが、着点がはっきりしないので手を渡しました。
白56から、とんでもない難戦に突入です。
ほぼ一本道で大コウになり、白102まですごいフリカワリです。
黒117までドライに囲ったものの、白120に受けるのでは自信がなく、白122と取られては細碁模様です。
結果は何とジゴになりました。
posted by 時代 at 13:23| Comment(0) | 奥貫智策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月27日

奥貫智策14

『対勢碁鏡』 〈文化1年9月〉

   奥貫 智策
先 片山 知的

183手 白1目勝










片山知的は安井門。生年不詳ですが、智策より年上でしょうか。
後に六段まで進みました。本局はまだ初〜二段でしょう。
山形藩士で、長坂猪之助、関山仙太夫とともに武家三強と称されます。
智策とは『名世碁鑑』『対勢碁鏡』に8局が載っています。
知的の先二からはじまり、本局は定先に進んでの一局です。

白20から急戦になりました。
黒35、さらに黒43・45と、知的はスケールの大きい碁を打ちます。
黒59と要点を占め、白60と封鎖されても、利きがあるのでシノギは楽ということでしょう。黒67がシノギの手筋です。
白76が智策流。左辺を攻められても大丈夫というのです。
黒87・89が左辺と下辺の両ニラミで白困ったかに思えましたが、白は下辺を捨てて102に回りました。
下辺を取られても、スミは生き残りで右辺を広げれば打てると見ています。
知的は、下辺を取れば悪いはずがないと思い込んでいたのでしょう。右上の決め方など、楽観からやや雑になっています。
けっきょく黒1目負けとなりました。

本局は智策の大局観が光りますが、知的も実力を存分に発揮した好局です。
丈和との碁で知られる長坂猪之助、秀策との碁で知られる関山仙太夫に比べて、片山知的の名はあまり一般に知られていません。
仙太夫には知的を見下すようなコメントがあった気がしますが、それも知的の実力を認めライバル視していたからこそでしょう。
智策との一連の碁を見ても、知的は武家三強の名に恥じない名棋士であることは間違いありません。
posted by 時代 at 10:45| Comment(0) | 奥貫智策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月26日

奥貫智策13

『名世碁鑑』 〈享和2年7月23日〉

    山崎 因砂
先番 奥貫 智策

194手 黒5目勝










因砂は後の十世因碩。智策より2歳年長です。
おたがいに本因坊門・井上門のホープとして、10代どうしの注目のライバル対決です。
『名世碁鑑』には智策の黒番4局、因砂の黒番2局が載っていますので、智策の先先先と思われます。

白30〜34はいささか強引な味付けですが、黒35〜39が意表の対応です。
その心は、白40に黒41と外そうというのです。
先手で処理して黒45に回り、わかりやすい展開です。
白50、52と強情な手に対しても、黒53と涼しい顔。動かれても、かえって碁が決まるので問題ないと見ています。
白70とあくまでつながらせようとしますが、黒77、83と裏の黒模様が大きくなってしまいました。
以下は黒の着実な収束を見るばかりです。

私が初めて『名世碁鑑』を並べたとき、智策の碁ではとくに前局や本局に感心した記憶があります。
本局は黒35〜41に尽きます。碁というのはこういうふうに打つものですか。
すっかり忘れていましたが、今回15年ぶりに並べてみて、当時の感動がまざまざとよみがえりました。
posted by 時代 at 22:44| Comment(0) | 奥貫智策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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