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2013年12月31日

河北耕之助・中川順節10

写本『徳川時代打碁集』 〈天保13年9月19日〉

先番 中川 順節
    岸本左一郎

171手 黒勝










珍しい順節−左一郎戦を紹介します。
岸本左一郎は秀策の兄弟子で、秀策との対局が多数あります。
本局は五段どうしで互先です。

黒13〜15と、早くも見かけない展開です。
白16〜20は左一郎らしい才気あふれる手です。
黒27から露骨に切断し、白の形がよくないので黒打てるでしょう。
黒57が形です。
黒61は右方の大石に手入れしておけば悪くなかったと思います。
白62から準備し、白72以下は本気の取りかけです。
白98はQ10ツギで取りに行った時のキリに備えた手。
「白102見損じ。之を107(R3)に打たば白勝ならん」との評があります。
黒103〜107が巧妙で、後に見るコウ味が生じ、白は容易に取りに行けなくなりました。
白146まで白の一手ヨセコウですが、黒にはソバコウがたくさんあり、シノギ形です。

順節は他に幻庵戦なども面白いですが、ちょうど年の区切りと言うことで、今回はここまでとします。
posted by 時代 at 14:22| Comment(0) | 河北耕之助・中川順節 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月30日

河北耕之助・中川順節9

『敲玉余韻』 〈弘化3年5月5日,6月5日 於大阪辻忠二郎宅〉

    中川 順節
先番 桑原 秀策

177手 黒中押勝










順節の有名局は秀策との4連戦です。
秀策先先先で秀策の全勝でしたが、内容は興味深いものがあります。
本局は2局目です。

白30・32は耳赤の幻庵戦でもあらわれた変化です。
微妙に形が違うものの、幻庵は白50でN18スベリでした。順節は白50・52と右上を捨てました。
白62でK15ツギくらいでどうだったでしょうか。
黒65とキリを入れてからは、秀策のすばらしいサバキを見るばかりです。
黒105〜111と大所に先着し、黒159まできれいにフリカワって黒大勝です。

秀策は故郷から上京する途中に大阪に立ち寄ったものでしたが、幻庵に来阪の予定があったので、秀策と幻庵を打たせようと、順節は秀策を引き留めました。
そこで2ヶ月後に打たれたのが幻庵−秀策戦5局です。
順節がいなければ、耳赤の一局は生まれていませんでした。


参考譜
『敲玉余韻』 〈弘化3年7月21,23,25日 於大阪〉

   井上 因碩(幻庵)
先 桑原 秀策

65手以下略 黒3目勝










耳赤の譜です。
大斜の変化について「井上門の秘手に対して初体験の秀策は正しく対応できず、黒悪くなった」という主旨の解説を見た気がします。
あるいは「初めての変化にもかかわらずほぼ正確に応じたのは、さすが秀策である」という評もあったかもしれません。いずれも疑問です。

耳赤の2ヶ月前に本局で秀策は同じ変化を経験しています。
おそらく局後に2人でかなり検討したのではないでしょうか。
また、その後2ヶ月間、秀策は変化をいろいろと考えていたことでしょう。
幻庵もとうぜん本局を知っていて、秀策がどんな対応をするか興味があり、試したものでしょう。
posted by 時代 at 14:45| Comment(0) | 河北耕之助・中川順節 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月29日

河北耕之助・中川順節8

『西征手談』 〈天保8年11月4,6,15日〉

先 河北耕之助
   太田 雄蔵

288手 黒3目勝










前局の2ヶ月後、京都での対局でしょうか。

白24・26と雄蔵らしい打ち方です。
白42・46は黒を攻めながら中央をまとめようという構想です。
白86〜90とあくまで攻めますが、黒125までしっかり打って細かそうです。
白152で守っておけばどうだったでしょうか。
白168以下、コウをにらんでの難しいヨセです。
白は下辺を譲るかわりに白248を決行し、黒261までのフリカワリになりました。その前に下辺で黒が得をした分を含めて、損得はほとんどないようです。

耕之助は遺された勝局が少なく、貴重です。
生涯の一局かもしれません。
posted by 時代 at 13:47| Comment(0) | 河北耕之助・中川順節 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月28日

河北耕之助・中川順節7

『西征手談』 〈天保8年9月12日 於浪華木津仁亭〉

先番 中川 順節
    太田 雄蔵

61手 打掛










『西征手談』に雄蔵と両者の棋譜がありますので、紹介しておきます。
本局は打掛局で手数が短いですが、雄蔵の以下の評があります。

黒33の手不可なり、43の処(D2)へ打つよし。
白48の手如何。矢張り星へ押して打つ方然るべきか。

どちらも実戦の方がいいような気もしますが。奥が深い。
posted by 時代 at 11:23| Comment(0) | 河北耕之助・中川順節 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月27日

河北耕之助・中川順節6

写本『順耕六番碁』 〈天保12年閏正月27,28日〉

先番 河北耕之助
    中川 順節

232手 白1目勝










黒25は強情な手ですが、やはり損ではないでしょうか。
黒69まで、黒地が少なくていやな碁だと思います。
白72から数子捨てて白84に回ったのがすばらしい判断です。
ここからの黒の猛追は見事です。各所で頑張り抜きましたが、白は中盤の貯金で逃げ切りました。
なお、本局は200手以降の手順が乱れているようですが、原本のままとしました。

中川は互先4局・向先先先2局を全勝し、番碁は本局で打ち切られました。
中川の強さばかりが目立ち、河北には不本意な結果となりました。
五段どうしとは言え、公平に見て中川のほうが強いと思われますので、順当な結果と言えます。両者と他の棋士との手合や結果を見ても、中川のほうが上です。
この番碁には、おそらく大阪・京都の囲碁ファンが莫大な懸賞を懸けていたと思われます。勝った中川は、現代の価値にして数千万円を手に入れたのではないでしょうか。
そんなことを想像すると、このような有名でない棋士どうしの番碁にも興をそそられます。

この番碁は10日連続で、まったく休みなしで打たれました。
現代の棋士で、2日制の碁を10日連続で打てる人はいるでしょうか。
すごい体力ですね。
posted by 時代 at 22:06| Comment(0) | 河北耕之助・中川順節 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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